宇治十帖の上生菓子
2月 源氏物語 第46帖『椎本』
たちよらむ蔭と頼みし椎が本 むなしき床になりにけるかな
薫が詠んだこの歌が、帖名の由来になっています。
この帖では、姉妹を守る椎の木陰のようだった、大君・中の君・浮舟の父である宇治の八の宮が逝去。
抹茶の浮島で椎の葉を、糖蜜風味の金団餡で木の幹と陰を表しました。
添えた寒天は露、雨、もしくは誰かの涙か、お客様のご考察をお聞かせいただければ嬉しく存じます。
1月のお菓子『橋姫』も大変ご好評いただきありがとうございました。
2月の『椎本』も、平安の宇治に思いを馳せながら、ぜひお楽しみください。
Comments